英検4級の合格率は2015年度に69.9%でしたが、2016年度以降は非公表で、現在の正確な割合は不明です。
現在の合否はリーディングとリスニングの合計CSEスコアで判定され、合格基準は1000点満点中622点です。したがって、過去の合格率よりも、公式過去問で自分の2技能を確認することが現実的な判断方法になります。
最初に、この記事で扱う数字の性質を分けておきます。
- 公式に確認できる事実:4級の合格基準はCSEスコア622点、リーディングとリスニングは各500点満点
- 過去の参考値:2015年度の合格率として広く参照されている69.9%
- 現在は不明な数字:2016年度以降の級別合格率
- 公式による過去の説明:2016年度第1回の2級以下では、各技能6割程度の正答率だった受験者の多くが合格
- 筆者の学習目安:異なる公式過去問3回で、両技能とも6~7割以上を安定して取れるかを確認
69.9%、622点、6割、7割は、それぞれ意味が異なります。これらを同じ「合格点」として扱わないことが、英検4級の合格可能性を正しく考える第一歩です。
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英検4級の合格率69.9%は現在の数字なの?
69.9%は2015年度の参考値であり、2026年度現在の合格率ではありません。
公益財団法人日本英語検定協会は、現在公開している「受験の状況」で英検テストファミリー全体の志願者数を示していますが、4級だけの最新合格率や合格者数は掲載していません。
2015年度の4級合格率69.9%は、過去に公表された級別データとして旺文社など複数の教育媒体が一致して紹介している数字です。しかし、当時の級別表を掲載した英検協会の旧ページは現行サイトからたどりにくく、受験者数と合格者数の母数も現在の公開資料では再確認できません。
そのため、本記事では69.9%を「現行の公式ページで母数まで検証できる最新統計」とは扱いません。2015年度の級別結果として広く参照されている過去の数字という位置づけにとどめます。
| 数字 | 何を表すか | 注意点 |
|---|---|---|
| 69.9% | 2015年度の英検4級合格率として参照されている過去値 | 2026年度の合格率ではない |
| 約70% | 69.9%を丸めた大まかな表現 | 現在も同じ割合とは確認できない |
| 622点 | 現在の4級一次試験の合格基準CSEスコア | 62.2%の正答率という意味ではない |
| 各技能6割程度 | 2016年度第1回の2級以下で、多くの合格者が出た正答率の目安 | 毎回の固定合格点ではない |
| 両技能6~7割以上 | 筆者が過去問診断に使う学習上の目安 | 英検協会の公式基準ではない |
仮に2015年度の結果を100人に置き換えるなら、約70人が合格し、約30人が不合格になった割合です。ただし、それは当時の受験者集団を後から集計した結果であり、今から受験する一人の成功確率を示すものではありません。
英検4級の受験者には、中学2年生程度の内容を学校や塾ですでに学んだ人もいれば、未習範囲を含んだまま挑戦する小学生もいます。英語学習歴、受験時期、得意技能が違う人たちをまとめた集団の割合を、個人へそのまま当てはめることはできません。
私は、合格率を「天気予報」ではなく「過去の交通量」として見るのが適切だと考えます。道がどの程度混みやすかったかは分かっても、今の自分が目的地へ着けるかは、現在地と準備によって変わるからです。
2016年度以降の合格率を約70%と推定してよい?
現在も70%前後だと説明する教育媒体はありますが、英検協会が2026年度の級別合格率を発表しているわけではありません。
2016年度からは英検CSEスコアによる合否判定が導入されました。判定制度が変わっている以上、2015年度以前の割合が現在もそのまま続いていると断定するのは慎重さを欠きます。
「英検4級の合格率は約70%です」と言い切るより、「公表されていた2015年度は69.9%で、現在の正確な合格率は不明です」と説明するほうが正確です。
英検4級は何点取れば合格できる?
英検4級の級認定は、リーディングとリスニングの合計で決まります。合格基準は英検CSEスコア622点です。
各技能の満点は次のように配分されています。
- リーディング:500点満点
- リスニング:500点満点
- 2技能合計:1000点満点
- 合格基準:622点
ここで最も注意したいのは、622点を1000点で割り、「問題の62.2%に正解すれば合格」と計算できないことです。
英検CSEスコアは、問題冊子の正解数を単純に足した素点ではありません。英検協会の説明によると、各回の全答案を採点した後、項目応答理論と呼ばれる統計的な方法を用いて算出されます。
そのため、受験者が自己採点だけで正確なCSEスコアを出すことはできません。同じ技能で同じ正答数だった場合でも、実施回によって算出されるスコアが異なることがあります。
「リーディング35問とリスニング30問のうち、合計何問取れば必ず受かるか」という固定線も公表されていません。
「各技能6割程度」は合格点なの?
英検協会は、CSEスコアが導入された2016年度第1回について、2級以下では各技能6割程度の正答率だった受験者の多くが合格したと説明しています。
これは、4級対策でも参考になる公式情報です。ただし、「どの回でも両技能6割なら必ず合格する」という保証ではありません。
表現のポイントは「多くが合格した」であり、「全員が合格した」ではないことです。問題の正解数からCSEスコアを事前に確定できないため、自己採点で6割ちょうどだった場合は、合否が確実とはいえません。
筆者としては、過去問で6割を取れた状態を「合格が確定した状態」ではなく、合格圏が見え始めたものの、まだ余裕を増やしたい状態と判断します。
リーディングとリスニングに足切りはある?
4級は、リーディングとリスニングの合計スコアで級認定されます。公式情報には、各技能について「何点未満なら不合格」という個別の足切り基準は示されていません。
したがって、一方の技能が低くても、もう一方のスコアで補える余地はあります。
たとえば、CSEスコア上でリーディングが450点なら、合計622点に達するにはリスニングで172点以上が必要です。リーディングが350点なら、リスニングでは272点以上が必要になります。
反対に、一方の技能が満点の500点だったとしても、もう一方が122点未満なら合計622点には届きません。
ただし、この数値例はCSEスコア同士を足した計算です。「リスニングで何問正解すれば172点になるか」を事前に示すものではありません。
つまり、制度上は一方の技能で補えますが、極端な苦手を完全に放置する戦略は不安定です。問題数にかかわらず各技能へ同じ500点が配分されるため、両技能の大きな弱点を減らすほうが結果を安定させやすいと考えられます。
2026年度の英検4級はどのような試験?
2026年度の英検4級は、一次試験のリーディングとリスニングで級認定を行う構成です。公式サイトでは2026年度第1回の問題冊子、解答、リスニング原稿、音源が公開されています。
英検協会が示す4級のレベルは中学中級程度です。簡単な英語を理解し、それを使って表現できることが求められます。
公式ページで確認できる試験時間は、リーディング35分、リスニング約30分です。
リーディングは35問
リーディングは35分で、合計35問が出題されます。
- 短文の語句空所補充:15問
- 会話文の文空所補充:5問
- 日本文付き短文の語句整序:5問
- 長文の内容一致選択:10問
短い文の単語や熟語だけでなく、会話の流れ、英文の語順、掲示・案内・Eメールなどの内容を読む力が必要です。
とくに長文問題は10問あり、リーディング全体の約29%を占めます。単語問題だけで得点しようとすると、合格可能性を安定させにくい構成です。
リスニングは30問
リスニングは約30分で、各10問の3部構成、合計30問です。
- 会話の応答文選択:10問
- 会話の内容一致選択:10問
- 文の内容一致選択:10問
音声はそれぞれ2回放送されます。曜日、時刻、場所、人物、数量、行動の順序など、設問の答えに直結する情報を整理する力が問われます。
リーディングは35問、リスニングは30問ですが、技能別のCSEスコア満点はどちらも500点です。問題数の多いリーディングだけが重く評価されるわけではありません。
4級スピーキングテストは級認定に影響する?
4級の申込者は、録音形式のスピーキングテストを受験できます。試験時間は約4分で、パソコン、スマートフォン、タブレットなどを利用する方式です。
ただし、スピーキングテストの結果は4級そのものの級認定には影響しません。リーディングとリスニングに合格すれば、スピーキングテストが不合格でも「英検4級」の級認定は受けられます。
スピーキングテストには独立した合否があり、4級の合格基準は500点満点中324点です。一次試験の622点とは別の基準なので、混同しないようにしましょう。
2026年度第1回のスピーキングテスト受験期間は、2026年6月22日13時から2027年7月11日23時59分までと案内されています。受験期間や利用条件は変更される可能性があるため、実際に受験するときは英検協会の最新案内を確認してください。
自分が英検4級に受かる確率はどう判断する?
自分の合格可能性は、全体の合格率ではなく、異なる公式過去問を本番と同じ条件で解いた結果から判断します。
2026年9月1日時点では、公式の4級ページに2026年度第1回、2025年度第3回、2025年度第2回の3回分が掲載されています。問題冊子だけでなく、解答とリスニング音源も利用できます。
まず、辞書や参考書を使わず、リーディング35分とリスニング約30分を続けて実施します。途中で答えを確認せず、マークも本番と同じ順番で行います。
自己採点後は、合計正答率だけでなく、技能別に結果を分けてください。
| 過去問3回の状態 | 筆者による見立て | 判断 |
|---|---|---|
| 両技能で毎回7割以上 | 合格圏に近い | 時間配分とミスの確認へ進む |
| 両技能で6割前後 | 合格の可能性はあるが余裕が小さい | 間違いの原因を補強する |
| 一方が7割以上、他方が5割未満 | 技能差が大きい | 低い技能を優先する |
| 両技能とも5割未満 | 4級範囲の基礎に不足がある | 基本語句と文法から戻る |
| 回ごとの差が15ポイント以上 | 得点が安定していない | 苦手形式と時間配分を調べる |
これは英検協会が公表する合格判定表ではなく、桐原佳音が学習計画を立てるために用いる独自の診断目安です。7割を取れば合格が保証されるという意味ではありません。
なぜ過去問を3回解くの?
1回だけでは、実力と偶然を分けにくいからです。
たまたま知っている単語が多かった、長文の話題が身近だった、選択肢を迷って正解したということがあります。反対に、当日の集中不足によって実力より低い結果になる場合もあります。
異なる3回で似た正答率を取れれば、特定の問題との相性だけではなく、現在の実力が反映されている可能性が高まります。
3回という回数は公式基準ではありません。現在公式ページで公開されている過去1年分が3回であり、結果の再現性を確認しながら負担を増やしすぎない回数として、筆者が採用している目安です。
正答率は技能別にどう計算する?
リーディングで24問正解した場合は、24を35で割り、約68.6%です。リスニングで21問正解した場合は、21を30で割り、70%です。
この計算で分かるのは素点上の正答率であり、CSEスコアではありません。
自己採点では「約69%と70%で、両技能の差は小さい」と判断できますが、「CSEスコアが合計何点になるか」までは計算できません。この境界を守ることが、誤った合否予測を防ぎます。
失点は4種類に分ける
正解数だけを記録しても、次に何を直すべきかは分かりません。間違えた問題を次の4種類へ分けます。
- 語句の意味を知らなかった
- 文法や語順を理解できなかった
- 内容は理解できたが時間が足りなかった
- 音声を聞き取れなかった、または情報を覚えられなかった
たとえば、リーディングが5割でも、語句問題で多く失点した人と、長文を最後まで読めなかった人では必要な対策が違います。
リスニングでも、英文自体を知らなかったのか、文字なら理解できるのに音では分からなかったのかを分ける必要があります。弱点の名前が決まれば、次に取り組む内容も決まります。
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英検4級の合格率から何が分かる?今後の見通し
2015年度の69.9%から分かるのは、当時の受験者全体では約7割が合格したということです。それ以上でも、それ以下でもありません。
この数字だけを見て「簡単だから無対策でも受かる」「3人に1人しか落ちない」と考えるのは危険です。受験者の多くが事前に学習して試験へ臨んでいるため、合格率は何も準備していない人の成功率ではありません。
筆者としては、現在の英検4級を判断するうえでは、過去の合格率よりCSEスコア制度の理解が重要だと考えます。
2016年度から合格基準スコアが固定され、異なる実施回の結果を共通尺度で比較しやすくなりました。一方、受験者は正解数だけからCSEスコアを算出できません。
この仕組みでは、合格最低点を一問単位で予想するより、公開過去問で両技能の正答率を安定させるほうが合理的です。
また、個別の足切りがないことと、技能バランスを軽視してよいことは同じではありません。一方の技能で補うことは制度上可能ですが、どちらかが大きく崩れれば、もう一方へ必要な負担が増えます。
英語学習の現場では、「リスニングが得意だから文法は後回し」「単語問題が解けるから長文は捨てる」という考え方が、得点の不安定さにつながりやすいと感じます。
ただし、本記事では確認できる指導人数、合格実績、保有資格の数値が提示されていないため、それらを根拠としては掲げません。ここで示した診断は、英検協会の公開情報と、学習上の弱点を技能別・原因別に整理する指導方針に基づくものです。
今後、英検協会が級別合格率を再び公表しない限り、最新の英検4級合格率を正確に断定することはできません。新しい統計が出た場合は、69.9%ではなく、その資料の集計対象、受験者数、合格者数、判定制度を確認したうえで比較する必要があります。
2026年度第1回の公式問題が公開されていることは、現在の形式を確かめるうえで重要です。一方、公開問題があることと、最新の合格率が公表されていることは別です。
情報の更新日だけを見て「最新合格率」と受け取らず、数字が何年度の何を集計したものかまで確認しましょう。
英検4級の合格率と受かる目安のまとめ
英検4級の合格率として広く参照される69.9%は、2015年度の過去値です。2016年度以降の級別合格率は公表されておらず、2026年度現在の正確な割合は分かりません。
現在の合格基準は、リーディング500点とリスニング500点を合わせたCSEスコア1000点満点中622点です。622点は62.2%の正答率を意味せず、自己採点から正確なスコアを計算することもできません。
英検協会が示した「各技能6割程度」は2016年度第1回の結果に関する目安です。筆者が勧める「異なる過去問3回で両技能6~7割以上」は、余裕と安定度を確認するための独自の学習目安であり、公式合格基準ではありません。
全体の合格率ではなく、公式過去問を本番どおりに解き、技能別の正答率と失点原因を確認してください。自分の現在地が分かれば、合格までに埋めるべき差も具体的になります。
よくある質問
英検4級の現在の合格率は何%ですか?
2026年度現在の正確な級別合格率は公表されていません。69.9%は2015年度の参考値であり、現在の合格率として断定できる数字ではありません。
英検4級は何問正解すれば合格できますか?
固定された正解数は公表されていません。合否はリーディングとリスニングの合計CSEスコアで判定され、合格基準は622点です。
2016年度第1回の2級以下では、各技能6割程度の正答率だった受験者の多くが合格しましたが、毎回6割で合格できるという意味ではありません。
英検4級はリスニングが苦手でも合格できますか?
技能別の足切りは示されていないため、リーディングで補える余地はあります。ただし、両技能は各500点満点なので、リスニングが極端に低いとリーディングに必要なスコアが高くなります。
小学生でも英検4級に受かりますか?
年齢による受験制限はなく、小学生でも受験・合格できます。ただし、4級は中学中級程度とされるため、未習の語句や文法を含めて公式過去問で準備状況を確認する必要があります。
出典・確認情報
- 公益財団法人日本英語検定協会「4級の過去問・試験内容」(2026年9月1日確認)
- 公益財団法人日本英語検定協会「2016年度からの新しい合否判定方法について」(2026年9月1日確認)
- 公益財団法人日本英語検定協会「4級・5級スピーキングテストのご紹介」(2026年9月1日確認)
- 公益財団法人日本英語検定協会「受験の状況」(2026年9月1日確認)
- 旺文社「2026年度版 英検4級のレベルと合格までの勉強法」(2015年度合格率69.9%の補助確認、2026年9月1日確認)
- 公益財団法人日本英語検定協会「英検テストファミリー 2015年度総志願者数3,225,358人」(2015年度全体の志願状況を確認。4級の母数資料ではない)
執筆:桐原佳音(英語学習コーチ)
監修範囲:公開情報の整理、合格率とCSEスコアの区別、公式過去問を用いた学習判断の設計
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