英検4級と3級の違いは?レベル差・勉強時間・次に目指す級を比較

机の上に英検4級と3級の問題集が並び、レベルアップを示す矢印が描かれているイラスト 英検

英検4級と3級の違いは、単に級が1つ上がるだけではありません。

3級からはライティング(英作文)とスピーキング(面接)が新たに加わり、試験時間もおよそ1.5倍に増えます。

この記事では、英検4級と3級のレベル差、必要な勉強時間、そして次に目指すべき級までを比較しながら解説します。

英検4級と3級、レベルの違いは何ですか?

結論から言うと、4級は「中学中級程度」、3級は「中学卒業程度」で、必要な語彙数と試験形式の複雑さが大きく変わります。

日本英語検定協会が公式サイトの「級別ガイド」で示している基準によると、4級は「日常的な話題について、初歩的な語句を用いた短い話や文章の概要を捉えたり、自身の考えや感想を初歩的な語句を用いてまとまりのある内容で簡単に伝えることができる」レベルです。

一方で3級は「日常的な話題について、基本的な語句が用いられた短い話や文章の概要や要点を捉えたり、自身の考えや感想を理由を含めて基本的な語句を用いて伝えることができる」レベルとされています。

つまり3級では、ただ内容を理解するだけでなく「理由を含めて自分の考えを伝える」力が求められる点が、4級との大きな違いです。

まずは両者の違いを一覧で整理してみましょう。

比較項目 英検4級 英検3級
レベルの目安 中学中級程度 中学卒業程度
必要語彙数 約1,300語 約2,100〜2,500語
試験時間(一次試験合計) 約65分 約90分
出題技能 リーディング・リスニング リーディング・リスニング・ライティング
二次試験(面接) 任意受験(合否に影響なし) 必須(不合格になり得る)
解答形式 すべてマークシート マークシート+記述式(英作文)

必要な語彙数にも差があります。4級は約1,300語であるのに対し、3級は約2,100〜2,500語と、およそ1.5倍〜2倍近くに増えます。

この語彙数の差は、単語帳を1冊仕上げるだけでも学習期間に直結する重要なポイントだと筆者は考えます。単語量が増えるほど、リーディングだけでなくリスニング・ライティング・スピーキングすべての土台がぐらつきやすくなるからです。


4級から3級で試験形式はどう変わる?4技能がそろうのは3級から

もっとも大きな違いは、3級から一次試験にライティング(英作文)が加わり、二次試験でスピーキング(面接)の合否判定が始まることです。

4級までは、リーディングとリスニングの2技能のみで合否が決まり、解答形式もすべてマークシートでした。模範解答と照らし合わせれば、自分の答えが合っているかどうかがすぐに分かります。

ところが3級になると、自分で英文を考えて書く・話すという「発信型」の力が問われるようになります。マークシートのように「正解か不正解か」が一目で分からないため、対策の難易度が一段上がると言えるでしょう。

試験時間にも明確な差があります。4級の一次試験はリーディング35分・リスニング30分の合計65分ですが、3級では筆記が65分に増え、リスニングと合わせて全体で約90分になります。単純計算でおよそ1.5倍の時間、集中力を保つ必要があるということです。

さらにリスニングの読み上げ回数にも違いがあります。4級ではすべての問題文が2回読まれますが、3級のリスニング第1部では読み上げが1回のみになります。この変化に気づかず本番で戸惑う受験者も少なくありません。

そして最大の違いが、二次試験の存在です。3級に合格するには、一次試験(筆記・リスニング)に合格したうえで、面接官と一対一で英語のやり取りをする二次試験(スピーキング)もクリアする必要があります。4級までは、この二次試験は任意の「スピーキングテスト」として受験できるだけで、合否には関係しません。

※画像はAIによるイメージ

英検3級から求められる「4技能のバランス」とは?4級との根本的な違い

3級以上で意識すべきなのが、英検独自の「英検CSEスコア」による4技能バランスの評価です。

英検CSEスコアでは、リーディングとリスニングがどれだけ高得点でも、ライティングが0点であれば合格できない仕組みになっています。TOEFLやTOEICなど他の英語試験にはない、英検ならではの特徴だと言えるでしょう。

この仕組みが導入されている理由について、筆者は「一部の技能だけを伸ばして帳尻を合わせる学習」を防ぎ、実際に使える総合的な英語力を測るためだと捉えています。

裏を返せば、4級までの学習で「読む・聞く」の2技能に偏った勉強をしてきた人ほど、3級移行時にライティングとスピーキングの対策不足でつまずきやすいということでもあります。

3級の一次試験ではライティング問題が2問出題され、これだけで一次試験の得点の1/3を占めます。決して軽視できない配点だと分かります。


勉強時間の目安はどれくらい違う?

4級は5級合格者であればおよそ15〜20時間、1日30分〜1時間の学習を1ヶ月ほど続ければ合格が見込めるとされています。

学校の授業内容でほぼカバーできる範囲であるため、対策の負担は比較的軽いと言えるでしょう。

一方、3級は中学卒業レベルの語彙・文法をすべて習得したうえで、さらにライティングとスピーキングという新しいスキルを一から積み上げる必要があります。

単純な語彙数の差(4級の約1.5〜2倍)だけを見ても、4級と同じペースでは足りないことが分かります。

3級の学習では、まず時間を計って過去問を解き、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングそれぞれの得意・不得意を把握することが出発点になります。

その上で、単語・熟語はくり返し覚え、文法は時制・受動態・比較・関係代名詞などを中学の教科書や問題集で確実に固めていく必要があります。

ライティングでは「定型表現」を型として押さえておくことがポイントです。

Eメール問題なら質問への回答と感想、意見論述問題なら自分の考えと理由を2つ挙げる、という構成を繰り返し練習することが得点アップの近道です。

スピーキング(二次試験)は、英文の音読・パッセージについての質問・イラストについての質問・受験者自身についての質問という流れが決まっています。

事前に模擬形式の練習素材などで流れを把握し、実戦練習をくり返すことが効果的です。

3級の面接では、完璧な英語よりも「伝えようとする意欲や態度」が重視される点も、4級までとの違いとして押さえておきたいポイントです。

※画像はAIによるイメージ

4級と3級、それぞれの入試優遇措置の違いは?

英検を受験するメリットの一つが、入試における優遇措置ですが、この点でも4級と3級には大きな差があります。

4級の取得が高校入試などで加点対象になるケースはほとんどありません。

取得によって「中学中級レベルの英語力がある」ことは証明できますが、入試での直接的な優遇にはつながりにくいのが実情です。

一方、3級から状況は大きく変わります。

日本英語検定協会が公表している入試活用校リストによれば、英検3級を入試で活用している私立中高は年々増加傾向にあり、受験資格になる、英語の試験が免除になる、得点換算・加点になる、奨学金給付の対象になるなど、学校によってさまざまな優遇措置が用意されています。学校ごとの最新の適用条件は、必ず各校の募集要項や英検協会公式サイトで確認することをおすすめします。

さらに準2級以上になると、難易度の高い高校・大学入試での優遇の幅がぐっと広がり、大学受験優遇制度でもっとも多く活用されている英語資格の一つが英検だとされています。

この事実から見えてくるのは、3級はゴールではなく「優遇措置が本格的に始まる入口」だという位置づけです。

中学卒業までに3級を取得できれば、高校入試だけでなく、その先の準2級・2級を見据えた学習にもスムーズにつなげられるでしょう。


3級合格後、次に目指す級はどう選ぶべきか

3級に合格したら、次のステップとして自然に視野に入るのが準2級です。

準2級は「高校中級程度」のレベルで、日常的な話題について概要を捉えたり、自身の考えを基本的な語句を用いて伝える力が求められます。

3級で身につけた4技能バランスの学習習慣を、そのまま発展させる形で対策できるのが利点です。

必要語彙数も約3,600〜4,000語と、3級の約2,100〜2,500語から着実に増えていきます。3級で単語学習の習慣が身についていれば、この語彙数の壁も乗り越えやすくなるはずです。

なお、3級からはS-CBT(コンピュータ受験方式)も選択できるようになります。準1級・2級・準2級プラス・準2級・3級が対象で、従来型の試験より受験機会が多く、自分のペースで挑戦しやすい点もメリットです。

筆者としては、3級合格後にすぐ準2級の対策に入るのではなく、まずは3級で身につけたライティング・スピーキングの「型」を復習し、定着させる期間を1〜2週間ほど設けることをおすすめします。

4技能の土台が不安定なまま次の級に進むと、準2級で求められるより複雑な文章構成やスピーキング内容についていけなくなるリスクがあるためです。


考察:4級と3級の差は「量」ではなく「質」の変化

ここまで見てきたように、4級と3級の違いは単なる難易度の上乗せではなく、英語学習における「質的な転換点」だと筆者は考えます。

4級までは、正しい選択肢を選べれば得点できる「受信型」の英語力で対応できました。しかし3級からは、自分の頭で英文を組み立てて発信する「発信型」の力が不可欠になります。これは、英語学習において多くの人がつまずきやすい壁でもあります。

実際、英検3級の対策について発信している学習者・指導者の声を見ていると、「客観的な添削を受けることの重要性」に触れているものが少なくありません。ライティングとスピーキングは、リーディング・リスニングと違って模範解答と自己採点だけでは自分の実力を正確に把握しにくいという構造的な難しさがあるからだと筆者は考えます。

また、一般に4級は比較的通過しやすい級とされる一方、3級以降は4技能バランスが厳格に問われるため、一部の技能に苦手意識がある学習者ほど対策に時間がかかる傾向があると考えられます。正確な合格率は年度・回によって変動するため、最新の数値は協会の公式発表で確認するのが確実です。

今後、大学入試や高校入試における英語資格の活用がさらに広がっていく流れを踏まえると、3級というマイルストーンをどう乗り越えるかが、その後の準2級・2級への挑戦のしやすさを大きく左右すると筆者は見ています。

焦って上位級を目指すよりも、3級の段階で4技能をバランスよく底上げしておくことが、結果的には最短ルートになるのではないでしょうか。


まとめ

英検4級と3級の違いは、レベル(中学中級程度と中学卒業程度)、必要語彙数(約1,300語と約2,100〜2,500語)、試験時間(65分と約90分)、そして4技能すべてが問われるかどうかという点に集約されます。

3級からはライティングとスピーキングが加わり、英検CSEスコアによる4技能バランスの評価が本格的に始まります。入試での優遇措置も3級から大きく広がるため、多くの学習者にとって重要な節目となる級だと言えるでしょう。

4級で基礎を固め、3級で4技能のバランスを意識した学習に切り替え、その先の準2級・2級へとステップアップしていく。この流れを理解しておくことが、無理のない英検対策の第一歩になります。


よくある質問

英検4級と3級はどちらが難しいですか?

3級の方が難しいとされています。中学卒業程度の語彙・文法に加え、ライティングとスピーキングという新しい技能への対応が必要になるためです。

英検4級を飛ばして3級から受けても大丈夫ですか?

中学英語の基礎(現在形・過去形・助動詞など)に自信があれば可能ですが、4級で「読む・聞く」の基礎を固めてから進む方が、3級でのライティング・スピーキング対策に集中しやすくなります。

英検3級は何ヶ月くらいで合格を目指せますか?

中学卒業レベルの語彙・文法をある程度習得している場合、2〜3ヶ月程度を目安に、単語・文法の復習とライティング・スピーキングの型の習得を並行して進める学習者が多いようです。学習開始時の実力によって必要期間は変わるため、まずは過去問で現在地を把握することをおすすめします。

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