英検4級と3級・5級の違いは?レベル差と次に目指す級を比較

英検5級・4級・3級のレベル差と試験内容を比べる学習者 英検

英検4級は中学中級程度で、5級より長文読解が増え、3級ではさらに英作文と面接が加わります。

級選びでは学年や学習年数より、一文を理解する段階か、文章を読める段階か、自分で英語を作れる段階かを確認することが重要です。

英検4級と3級・5級の違いは?試験内容を一覧比較

英検5級・4級・3級は、いずれも中学英語を中心とする級ですが、求められる力は段階的に変わります。

英検5級は初歩的な語句や一文を理解する段階、4級は複数の文から概要を捉える段階、3級は理解した内容に加えて自分の考えを英語で伝える段階です。

比較項目 英検5級 英検4級 英検3級
公式の推奨目安 中学初級程度 中学中級程度 中学卒業程度
主な到達イメージ 初歩的な語句や文から必要な情報を得る 短い話や文章の概要を捉える 短い話や文章の概要・要点を捉え、理由を含めて伝える
級認定で測る技能 リーディング・リスニング リーディング・リスニング リーディング・ライティング・リスニング・スピーキング
筆記時間 リーディング25分 リーディング35分 リーディング・ライティング65分
リスニング時間 約20分 約30分 約25分
長文読解 なし あり あり
ライティング 級認定にはなし 級認定にはなし Eメール1問・英作文1問
スピーキング 任意の録音形式・約3分 任意の録音形式・約4分 必須の面接形式・約5分
一次試験のCSE合格基準 419 622 1103
スピーキングの合格基準 266 324 二次試験353
スピーキングと級認定 別判定 別判定 二次試験合格が級認定に必要

2026年8月31日時点の公式情報では、5級と4級の級認定はリーディングとリスニングの結果で決まります。録音形式のスピーキングテストは、一次試験の合否に関係なく受験でき、別に合否が判定されます。

一方、3級では一次試験にライティングが含まれ、合格後には面接形式の二次試験があります。4級と3級の間には、知識を選ぶ力から、自分で英文を作って伝える力へ進む大きな変化があります。

なお、「5級は約600語、4級は約1,300語、3級は約2,100語」といった数字を見かけることがありますが、日本英語検定協会が合格に必要な公式語彙数として示したものではありません。

教材ごとに収録語や数え方が異なるため、本記事では非公式な語彙数を級選びの基準にしません。覚えた単語の総数より、公式過去問に出る語句を文の中で理解できるかを優先してください。


英検4級と5級の違いは?長文読解が加わる

英検4級と5級の最も分かりやすい違いは、4級になると長文の内容一致選択が加わることです。

5級では短文の語句空所補充、会話文の空所補充、日本文付きの語句整序が中心です。家族、学校、趣味、食事、買い物、曜日、時刻など、身近な話題を扱います。

一つの文を見て、「誰が何をするのか」「いつ行くのか」「何が好きなのか」を判断できれば、正解へ近づける問題が多い級です。

これに対し、4級では掲示・案内、Eメール、説明文などを読み、複数の文にまたがる情報を整理します。

たとえば、最初の文に予定、次の文に変更理由、最後の文に新しい集合時刻が書かれている場合、単語を一つ見つけただけでは答えられません。文章全体の流れを追い、どの情報が最終的な答えになるのかを判断する必要があります。

試験時間も合計で約20分長くなる

5級の一次試験は、リーディング25分とリスニング約20分です。4級はリーディング35分とリスニング約30分で、合計時間は5級より約20分長くなります。

この差は、問題が少し難しくなるだけではなく、集中を保つ時間も長くなることを意味します。

特に初めて4級へ進む人は、単元別の短い問題なら解けても、過去問を通して解くと後半で急に間違いが増えることがあります。その場合、知識不足だけでなく、読む速度や時間配分も確認すべきです。

文法は「形を知る」から「文脈で選ぶ」へ進む

5級では、be動詞と一般動詞、基本的な疑問文、命令文、現在形などが土台になります。

4級では過去形、未来を表す表現、助動詞、比較、不定詞、動名詞など、扱う文の形が広がります。ただし、文法用語を暗記すること自体が目的ではありません。

たとえば、過去を示す言葉があるから過去形を選ぶ、助動詞の後ろだから動詞の原形を置く、といった判断が必要です。4級では、文法を単独の規則として覚えるだけでなく、文の意味と結びつけて使う力が問われます。

指導の場でよく見られるのは、語句整序では正解できても、同じ文法が長文に入ると意味を取れなくなるケースです。

これは文法知識がないのではなく、問題の形に頼って覚えている状態です。短文問題で学んだ文法を、Eメールや説明文の中でも見つけられるようにすると、4級の長文へつながります。

※画像はAIによるイメージ

4級を目指せるか確認するポイント

次の項目に多く当てはまるなら、5級の復習を続けながら4級へ進む準備ができています。

  • be動詞と一般動詞を区別できる
  • 現在形と過去形の違いが分かる
  • 疑問文に合う短い答えを選べる
  • 短いEメールから日時・場所・目的を探せる
  • 約30分のリスニングに集中できる
  • 分からない単語が少しあっても前後から内容を推測できる

反対に、主語と動詞の位置が曖昧で、5級の短文を読むたびに日本語へ並べ替えなければ理解できない場合は、5級範囲の復習が先です。

5級から始めることは遠回りではありません。4級で長文を読むための部品を、正しい位置に組み直す作業だと考えてください。


英検4級と3級の違いは?英作文と面接が大きな壁

英検4級と3級の決定的な違いは、3級では書く力と話す力が級認定に必要になることです。

4級の一次試験はリーディングとリスニングで構成されます。3級ではリーディング・ライティング65分、リスニング約25分の一次試験に加え、一次試験合格者を対象とする約5分の二次試験が行われます。

公式の推奨目安も、4級の中学中級程度から、3級では中学卒業程度へ上がります。

3級のライティングは2つの課題に答える

3級のライティングは、2024年度の問題形式リニューアルによって、従来の英作文にEメール問題が加わりました。

現在は、受け取ったEメールに返信する問題が1問と、質問に対して自分の考えと理由を書く英作文が1問出題されます。

ここで求められるのは、難しい単語を並べることではありません。質問に正面から答え、必要な情報や理由を、基本的な文法で分かりやすく書くことです。

4級までの選択問題では、正しい英文が選択肢の中に用意されています。3級のライティングでは、使う単語、語順、動詞の形を自分で決めなければなりません。

この違いが、4級で安定して得点できた人にも新しい壁になります。

指導現場で繰り返し見られるのが、4級の語句整序には強いのに、3級英作文では最初の一文が出てこないというつまずきです。

原因は語彙不足だけではありません。「自分の答えを決める」「理由を選ぶ」「英文の形にする」という三つの作業を同時に行った経験が少ないことが大きく影響します。

改善策は、いきなり長い英作文を書くことではありません。「I like summer.」「Because I can swim.」のように、答えと理由を一文ずつ作るところから始めます。

3級の面接は約5分の対面形式

3級の二次試験では、面接委員1人との英語面接が行われます。

英文の黙読と音読、英文についての質問、イラストに関する質問、受験者自身についての質問などに答えます。応答内容だけでなく、発音、語彙、文法、情報量、積極的に意思疎通を図ろうとする姿勢なども評価対象です。

4級にも約4分のスピーキングテストがありますが、録音形式であり、級認定とは別に判定されます。受験しなかった場合や不合格だった場合でも、一次試験に合格していれば4級の認定は受けられます。

3級では二次試験の合格基準となるCSEスコア353を満たすことが級認定に必要です。ここが4級と3級を分ける明確な制度上の違いです。

ただし、面接で流ちょうな英会話を披露する必要はありません。質問の意味をつかみ、内容に合った短い英文で返すことが基本です。

リスニングは「2回目を待つ」解き方が通用しにくくなる

4級のリスニングは、それぞれの問題で放送が2回流れます。

3級では第1部の会話応答文選択が1回放送です。第2部と第3部は2回ですが、第1部では短いやり取りを聞き、その場で最も自然な応答を選ばなければなりません。

4級まで「1回目は何となく聞き、2回目で答える」という解き方をしていると、3級第1部で困ります。

4級対策の段階から、1回目で話者、時刻、場所、最後の質問をつかむ練習を混ぜておくと、3級への移行が滑らかになります。

※画像はAIによるイメージ

4級合格後すぐ3級へ進めるか

4級に合格したからといって、必ず長い準備期間を置く必要はありません。ただし、合格という結果だけでなく、技能別の状態を確認してください。

次の条件に多く当てはまるなら、3級対策へ進みやすいでしょう。

  • 4級の長文を時間内に読み切れる
  • 正解の根拠が書かれた文を説明できる
  • リスニングの1回目で会話の概要をつかめる
  • 身近な質問に英語一文で答えられる
  • 自分の答えに簡単な理由を加えられる
  • 英作文と音読を継続する時間を確保できる

「中学2年までの文法が説明できる」といった基準は、英検協会が示す公式な受験要件ではありません。あくまで学習状況を確認するための目安です。

重要なのは、文法用語を説明できるかではなく、学んだ語順や動詞の形を読解・英作文・面接で使えるかです。


英検5級・4級・3級のどれを選ぶ?過去問で判断する方法

受験級は学年だけで決めず、公式過去問を時間どおりに解き、技能別のつまずきを調べて選びます。

同じ学年でも、英会話を長く学んだ人は聞く・話す力が先に伸び、学校や塾で学んだ人は文法や読解が先に伸びることがあります。学習年数だけでは、試験形式への対応力までは分かりません。

5級から始めるのが向いている人

次のような場合は、5級から始めると土台を確認できます。

  • 英語の試験を初めて受ける
  • be動詞と一般動詞の違いに迷う
  • 疑問文を見ても答え方が分からない
  • 曜日、時刻、天気、家族、学校生活などの基本語彙が不足している
  • 音声になると知っている単語も聞き取れない
  • マークシート形式や約45分の試験に慣れていない

5級対策では、一文の中の主語と動詞を見つけ、基本的な質問に答えられる状態を目指します。

この土台が不安定なまま4級へ進むと、5級文法の復習と4級の新しい内容を同時に扱うことになり、かえって学習範囲が広がります。

初受験でも4級を選べる人

英検を初めて受ける人でも、必ず5級から順に受験しなければならないわけではありません。

次の状態なら、初受験で4級を選ぶ余地があります。

  • 中学1年程度の英文を大きく迷わず読める
  • 現在・過去・未来の内容を区別できる
  • 短い案内やEメールから必要な情報を探せる
  • 4級の過去問を制限時間内に最後まで解ける
  • リーディングとリスニングの一方だけが極端に低くない

会話経験が豊富でも、語句整序や長文の読み取りで失点する人はいます。反対に、文法問題が得意でも、音声では単語を認識できない人もいます。

「何年英語を習ったか」ではなく、4級で測られる読む力と聞く力の両方を見ることが大切です。

正答率だけで合格を断定できない理由

日本英語検定協会は、過去の参考情報として、2016年度第1回では2級以下の各技能で正答率6割程度の受験者の多くが合格したと説明しています。

ただし、これは現在のすべての試験回で「6割なら合格」と保証する数字ではありません。

英検CSEスコアは、各回の全答案を採点した後、統計的な方法を用いて算出されます。同じ正答数でも試験回によってCSEスコアが異なるため、自分の正答数だけから合否を正確に計算することはできません。

そのため、「公式過去問で何割取れたら絶対に受かる」という一律の線は設けられません。級選びでは、次の三つを一緒に確認します。

1. 制限時間内に最後まで解けたか
2. リーディングとリスニングの両方で大きな穴がないか
3. 間違えた理由を説明し、解き直せるか

一度だけ高い正答率が出ても、単語を偶然推測できた可能性があります。反対に、最初の過去問で結果が低くても、間違いが特定の文法だけに集中していれば、短期間で改善できることがあります。

点数は現在地を示す数字であり、間違いの原因は次に進む道を示す情報です。級選びでは、この二つを分けて見てください。

※画像はAIによるイメージ

過去問の間違いを4種類に分ける

級を決める前に、過去問の間違いを次の四つに分類すると、実力差が見えやすくなります。

  • 単語や熟語の意味を知らなかった
  • 文法や語順を理解していなかった
  • 英文は読めたが、設問や情報を読み違えた
  • 文字なら分かる単語を音声では認識できなかった

単語不足が中心なら語彙の復習、語順のミスが多いなら基本文法、情報の読み違いなら長文の根拠確認、音声認識の問題なら原稿を使った音読が必要です。

この診断をせず、問題集を最初から何度も解くだけでは、できる問題にも同じ時間を使います。つまずきの種類に合わせて学習を変えるほうが、次の級までの距離を具体的に縮められます。


考察|英検4級は「読む級」ではなく3級への接続点

筆者としては、英検4級を5級と3級の間にある通過点としてだけ見るのは、もったいないと考えます。

4級は、一文単位の理解から文章単位の理解へ進む級です。同時に、3級で必要になる書く力・話す力の準備を始めやすい級でもあります。

5級では、英文を作るための基本的な部品を集めます。4級では、その部品が複数の文の中でどのようにつながるかを理解します。

3級では、集めてつないだ部品を使い、自分の答えを組み立てます。この三段階で考えると、各級の違いは単なる難易度の差ではなく、英語の使い方の変化だと分かります。

4級の任意スピーキングを3級対策に使える

4級のスピーキングテストは級認定に影響しませんが、約4分の録音形式で、文章の音読、文章やイラストに関する質問、自分自身に関する質問へ答えます。

私は、この任意テストを3級面接の前段階として活用する価値があると考えます。

対面形式ではないため、いきなり面接委員と話すより心理的な負担を抑えながら、「質問を聞いて英語で返す」という経験を積めるからです。

4級を「読む・聞くだけの級」と捉えると、3級へ進んだ日に突然、英作文と面接の練習を始めることになります。

4級学習中から、過去形を習った日に「What did you do yesterday?」へ一文で答えるだけでも、知識を表現へ変える準備になります。書いた答えを声に出せば、一つの練習を英作文と面接の両方へつなげられます。

級ではなく技能ごとに一段先を見る

英検対策では、「今は4級だから4級のことだけをする」と区切りすぎないことも大切です。

読む力が4級相当でも、聞く力が5級範囲で止まっていることがあります。反対に、英会話経験があり話す力は3級へ近づいていても、文法と読解は4級対策が必要な場合もあります。

この場合、受験級は4級にしながら、リスニングでは5級の音声を復習し、スピーキングでは3級を意識した一文応答を行う方法が合理的です。

全技能を同じ級にそろえてから進もうとすると、得意分野は退屈になり、苦手分野は置き去りになりやすくなります。級は受験の単位ですが、学習は技能別に設計できます。

語学習得に必要なのは、苦手を根性で押し切ることではありません。どこで流れが止まっているかを見つけ、必要な練習だけを置く仕組みです。

まとめ

英検4級と5級の違いは、長文読解が加わり、文法・文章量・試験時間が広がることです。5級が一文の基礎を固める級なら、4級は複数の文から情報を整理する級といえます。

英検4級と3級の違いは、3級でEメールと英作文によるライティング、約5分の面接が級認定に加わることです。3級では、正しい答えを選ぶだけでなく、自分で英語を作って伝える必要があります。

初歩的な文法や疑問文に不安がある人は5級、短い文章の概要をつかめる人は4級、自分の答えと理由を英語で表せる人は3級が選択の目安です。

最終判断では、最新の公式過去問を時間どおりに解き、正答率だけでなく、技能別の偏りと間違えた原因を確認してください。

情報の確認方法と執筆者について

この記事は、日本英語検定協会が公表する各級の目安、5級・4級・3級の試験内容、英検CSEスコアによる合否判定方法を基に、2026年8月31日に内容を確認しました。

参照した一次情報は次のとおりです。

試験形式、日程、検定料などは変更される場合があります。受験前には、日本英語検定協会の最新情報と受験する年度の案内を確認してください。

執筆者の桐原佳音は、英語教育の現場で学習者のつまずきを観察し、英検を目指す初心者向けに学習課題を整理する英語学習コーチです。本記事では、公式情報の確認、5級・4級・3級の比較、級選びに必要な技能別診断を担当しています。


よくある質問

英検4級と5級はどちらから受けるべきですか?

be動詞と一般動詞、基本的な疑問文、一文の語順に不安があるなら、5級から始めると土台を確認できます。

5級の内容が安定し、短いEメールや案内文から日時・場所・目的を探せるなら、4級を検討してください。

英検4級に合格したら、すぐ3級を受けてもよいですか?

4級の長文を時間内に読め、リスニングの1回目から概要をつかめるなら、3級対策へ進めます。

ただし、3級ではライティングと面接が加わるため、英語で答えと理由を作る練習が必要です。

英検4級のスピーキングに不合格だと4級も不合格ですか?

いいえ。4級の級認定は、リーディングとリスニングからなる一次試験で判定されます。

任意のスピーキングテストは独立して判定されるため、その結果によって取得済みの4級認定を失うことはありません。

英検4級は何割取れば合格できますか?

正答率だけで合否を正確に判断することはできません。英検CSEスコアは、各回の答案を採点した後、統計的な方法で算出されるためです。

過去の参考情報として2級以下では各技能6割程度の正答率だった受験者の多くが合格した例がありますが、すべての試験回に当てはまる保証値ではありません。

英検4級の合格に必要な単語数は何語ですか?

日本英語検定協会は、4級合格に必要な語彙数を公式には示していません。

教材に掲載される語彙数は参考にとどめ、最新の公式過去問に出る語句を文と音声の中で理解できるか確認しましょう。

執筆:桐原佳音(英語学習コーチ)

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