英検4級のリスニング過去問は、公式3回分を「診断・練習・本番確認」に分け、原因別に復習すると実力へ変わります。
2026年9月4日時点では、問題冊子、Part1〜3の音源、解答、リスニング原稿を日本英語検定協会の公式サイトで利用できます。
本稿では、公開情報と2026年度第1回の問題・原稿を照合し、初めてでも迷わない利用手順と、実際の出題から分かる攻略ポイントを解説します。
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英検4級リスニング過去問は公式サイトで何回分使える?
2026年9月4日時点で、英検4級の公式過去問は過去1年分に当たる3回分が公開されています。
公開されているのは、次の検定回です。
| 検定回 | 本会場・準会場F日程の実施日 | 利用できる資料 |
|---|---|---|
| 2026年度第1回 | 2026年5月31日 | 問題冊子、Part1〜3音源、解答、リスニング原稿 |
| 2025年度第3回 | 2026年1月25日 | 問題冊子、Part1〜3音源、解答、リスニング原稿 |
| 2025年度第2回 | 2025年10月5日 | 問題冊子、Part1〜3音源、解答、リスニング原稿 |
日程は、公開対象となっている本会場・準会場F日程の実施日です。準会場A〜E日程は、それぞれ別の日に実施されています。
日本英語検定協会は、公式ページでダウンロードできる問題について、本会場および準会場F日程で実施したものと案内しています。公開回は新しい検定の実施後に入れ替わる可能性があるため、利用時には最新状況を確認してください。
確認元は、公益財団法人 日本英語検定協会の「4級の過去問・試験内容」と「4級の試験内容」です。
第三者サイトにも過去問や解説が掲載されていることがありますが、内容の正確性や転載許可の範囲を利用者側で判断するのは簡単ではありません。まずは、資料が一式そろった公式サイトを使うのが安全です。
英検の試験問題には著作権があります。ダウンロードした問題や原稿は個人学習の範囲で利用し、無断転載や不特定多数への配布は避けましょう。
英検4級リスニングの試験形式
英検4級は中学中級程度が目安です。一次試験はリーディング35分、リスニング約30分で構成されます。
リスニングは3部構成で、各10問、合計30問です。英文はすべて2回放送され、各問題の解答時間は10秒と案内されています。
| パート | 出題形式 | 問題数 | 選択肢 |
|---|---|---|---|
| 第1部 | 会話の最後に対する応答を選ぶ | 10問 | 音声で読まれる3択 |
| 第2部 | 会話の内容について質問に答える | 10問 | 紙面に印刷された4択 |
| 第3部 | 短い英文の内容について質問に答える | 10問 | 紙面に印刷された4択 |
第1部には補助イラストがあります。第2部は対話、第3部は短い物語文や説明文が中心です。
公式のリスニング原稿では、放送中にメモを取ってよいことも示されています。ただし、長い英文を書き写す時間はないため、人物、数字、曜日、場所などを短い記号で残す使い方が現実的です。
家庭、学校、店舗、公共施設、電話、アナウンスなど、日常に近い場面が扱われます。家族、友達、趣味、買い物、食事、天気、道案内、休日の予定など、中学校で学ぶ身近な表現を音から理解できるかが問われます。
これは、難しい英語を一語ずつ訳す試験ではありません。誰が、いつ、どこで、何をするのかを、質問に合わせて選び取る試験だと捉えると対策しやすくなります。
公式サイトの過去問はどの順番で開けばいい?
最初に開くのは問題冊子と音源だけです。解答とリスニング原稿は、1回目を解き終えるまで見ないようにします。
具体的には、次の順番で準備してください。
1. 公式サイトの「4級の過去問・試験内容」を開く
2. 使用する検定回を一つ選ぶ
3. 「問題冊子」のPDFを開くか印刷する
4. Part1、Part2、Part3の音源を再生できるか確認する
5. 解答用の紙と筆記用具を用意する
6. 通知音を切り、約30分間止めずに解く
7. 終了後に「解答」と「リスニング原稿」を開く
スマートフォンで音源を流す場合は、事前に音量と通信状態を確認します。公式サイトには、問題数が多いため音源の再生に時間がかかる場合があるとの注意書きがあります。
本番形式で解き始めてから音が出ないと、集中が切れてしまいます。再生確認では冒頭だけを流し、問題内容まで聞かないようにすると未使用の状態を保てます。
問題冊子を印刷できない場合は、パソコンやタブレットに表示しても構いません。ただし、音源と問題冊子を同じスマートフォンで頻繁に切り替えると、選択肢を見る時間が減ります。
可能であれば、問題冊子は紙または大きな画面、音源は別の端末に分けると、本番に近い流れで取り組めます。

英検4級リスニング過去問は2回の放送をどう聞く?
1回目は答えの候補を決め、2回目は根拠を確認する時間にします。
2回とも同じ聞き方をすると、聞き逃した場所を再び聞き逃しやすくなります。役割を分けることで、2回目を有効に使えます。
1回目では、会話や英文の全体像をつかみます。誰の話か、どこにいるか、何をしたか、何をする予定かを追い、答えの候補を一つ選びます。
2回目では、候補が正しいかを判断する根拠に集中します。曜日、時刻、人数、値段、場所、否定表現、予定の変更など、選択肢を分ける情報を確認してください。
すべての英文を日本語へ訳す必要はありません。一語ずつ訳していると、その間にも次の音声が進みます。
優先して聞く情報は次のとおりです。
- 人物:誰が行動するのか
- 時間:今日、明日、曜日、時刻のどれか
- 場所:今いる場所と、これから行く場所
- 行動:普段すること、実際にしたこと、予定していること
- 数字:人数、個数、料金、時刻
- 変化:最初の案から何へ変わったか
- 質問語:Who、When、Where、What、Why、How
質問がWhereで始まれば場所、Whoなら人物、How manyなら数を答えます。本文をおおむね理解できても、質問の種類を取り違えると正解には結び付きません。
1問で迷い続けると、次の問題の先読みができなくなります。10秒の解答時間内に現時点の答えを決め、気持ちを切り替えて次へ進みましょう。
第1部・第2部・第3部は何を聞き分ければいい?
3つのパートでは、同じリスニングでも求められる判断が異なります。パート別に「何を聞くか」を固定すると、情報量に振り回されにくくなります。
第1部では最後の発言と自然につながる応答を選ぶ
第1部で聞くべきなのは、最後の発言が質問・提案・依頼・感想のどれなのかです。
選択肢も音声で読まれるため、問題冊子を見ても答えは載っていません。イラストから場所や状況を予測し、最後の一文へ意識を向けます。
2026年度第1回では、待ち合わせ時刻の提案に対して同意する応答や、商品の売り場を尋ねられて階を答える問題などが出題されています。
ここで重要なのは、単語の一致ではなく会話のつながりです。時刻という同じ分野の語が含まれていても、質問への答えになっていなければ選べません。
対策では、次の組み合わせを声に出して練習します。
- 時刻の質問には時刻で答える
- 場所の質問には場所で答える
- 提案には賛成・反対・別案で応じる
- Yes/No疑問文には内容の合う返答をする
- 指示や助言には了承・拒否・確認で応じる
第1部は、英文を長く記憶する力より、会話のボールを正しく返す力が問われます。最後の発言を聞いたら、「この人は何を返してほしいのか」と考えましょう。
第2部では質問の主語と時間を確認する
第2部で聞くべきなのは、誰について、いつのことを質問されているかです。
4つの選択肢は問題冊子に印刷されています。音声が始まる前に選択肢の違う部分を見つけると、聞き取る対象を絞れます。
人物名や家族関係が並んでいれば人物、曜日が並んでいれば日程、場所が並んでいれば行き先を尋ねる可能性があります。
2026年度第1回の第2部には、次のような誤答ポイントが確認できます。
- ある人物の母親が体調を崩し、父親が病院へ連れて行った会話で、「誰が具合を悪くしたか」を答える
- 今日、翌日、図書館、学校という情報が出る会話で、「翌日はどこで会うか」を答える
- 複数の競技と曜日が出る会話で、「今日行う競技」を選ぶ
いずれも、聞こえた単語をそのまま選ぶだけでは解けません。人物と役割、日付と行動を正しく組み合わせる必要があります。
たとえば「父親」「病院」という語が聞こえても、病気なのが父親とは限りません。父親は付き添う人で、質問が尋ねているのは別の人物かもしれません。
人物を「男性」「女性」とだけ覚えず、「病気になった人」「連れて行った人」のように行動と結び付けるのがコツです。
第3部では普段・今日・結果の違いを整理する
第3部で聞くべきなのは、話の中心となる出来事と、質問が指定する時点です。
短い英文がまとまって流れるため、すべてを記憶しようとすると負担が大きくなります。人物、普段の行動、今回起きた変化、結果という骨組みを追いましょう。
2026年度第1回では、普段は土曜日の朝にテニスをする2人が、雨のためその日はショッピングモールへ行ったという内容が出題されています。質問は、その日に何をしたかを尋ねます。
ここで「普段はテニスをする」という情報だけを覚えると誤答します。雨を表す表現と、その後の行動が正解の根拠です。
別の問題では、天気がよい日は自転車、雨の日は車で学校へ行く人物について、「普段どのように通学するか」が尋ねられています。この場合は例外の車ではなく、通常の自転車を選びます。
さらに、美術館の料金として子ども、中学生、大人の3種類が読み上げられ、大人の料金だけを答える問題もあります。数字をすべて覚えるより、質問対象と数字を対応させることが重要です。
これらを整理すると、第3部で起きやすい誤答は次の3種類です。
- 普段の行動と、その日にした行動を取り違える
- 複数の人物の行動を入れ替える
- 複数の数字から質問対象と違う数字を選ぶ
メモは「普段=自転車/雨=車」「子3・中5・大10」のような短い形で十分です。英文を書き写すのではなく、選択肢を分ける情報だけを残してください。

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英検4級リスニング過去問はどう復習する?
復習では、正解数より先に「なぜその答えを選んだか」を確認します。偶然当たった問題を正解扱いで終えると、同じ形式で再び迷います。
まず、全30問を次の4種類に分けてください。
- 根拠を聞き取り、自信を持って正解した
- 迷ったが正解した
- 聞き取れずに間違えた
- 英語は聞こえたが、意味や質問を取り違えた
復習対象は、後ろの3種類です。「迷ったが正解した問題」も、答えを再現できる状態ではないため確認します。
1.原稿を見ずに聞き直す
最初はリスニング原稿を開かず、間違えた問題だけをもう一度聞きます。
一文ごとに止めても構いません。人物、時刻、場所、行動など、聞き取れた情報を書き出します。
聞き直して正解できた場合は、単語を知らなかったのではなく、本番の速度で整理する処理が間に合わなかった可能性があります。この場合は、時間を空けた再挑戦が必要です。
2.原稿と音源を照合する
次にリスニング原稿を見ながら聞き、聞こえなかった場所へ印を付けます。
原因は、次のように短い言葉で分類してください。
- 単語を知らなかった
- 文字なら分かるが、音では認識できなかった
- 文法や語順を理解できなかった
- 人物を取り違えた
- 曜日、時刻、料金などの数字を取り違えた
- today、tomorrow、usuallyなどの時点を落とした
- but、soなどの後に出た変化を落とした
- 質問語を聞き違えた
- 選択肢の比較が間に合わなかった
「リスニングが苦手」という記録では、次の勉強が決まりません。「usuallyを落として例外の行動を選んだ」と書ければ、次回は頻度を表す語へ注意するという具体策が決まります。
3.意味を確認して音読する
知らない単語と文法を確認し、英文の意味を理解します。日本語訳だけを見るのではなく、どの英語がどの意味を表すかを対応させましょう。
その後、原稿を見ながら音読します。自分で言える表現は、音声でも語のまとまりとして認識しやすくなります。
音源を一文聞いた直後に、少し遅れてまねする練習も有効です。最初は原稿を見ながら行い、慣れたら目を離します。
完璧な発音を目指す必要はありません。語の区切り、疑問文の調子、強く読まれる語を意識し、「聞く・見る・まねして言う」を繰り返してください。
4.翌日と数日後に解き直す
復習直後は、答えの番号を覚えている可能性があります。翌日と数日後に、原稿なしでもう一度聞きます。
確認するのは正解番号ではなく、根拠です。「雨が降ったので予定が変わった」「質問は普段の通学方法を聞いている」と説明できれば、内容から判断できています。
この方法は、過去問を単なる点数表ではなく、弱点を映す検査結果として使う方法です。
同じ20問正解でも、単語不足で10問落とした人と、質問の主語を取り違えて10問落とした人では必要な対策が違います。原因を分けるほど、次にやるべき学習が小さく明確になります。
3回分の過去問はどう使い分ける?
3回分は、古い回から「診断・練習・本番確認」に割り当てると無駄がありません。
おすすめの配分は次のとおりです。
- 2025年度第2回:学習開始時の診断
- 2025年度第3回:対策後の練習と改善確認
- 2026年度第1回:試験前の本番確認
最初の1回では、パート別の正解数とミス原因を記録します。得点だけで一喜一憂せず、どのパートから対策するかを決める材料にします。
2回目では、1回目と同じ原因によるミスが減ったかを確認します。たとえば、人物の取り違えが3問から1問に減ったなら、総得点が大きく変わっていなくても対策は前進しています。
最も新しい1回分は、できれば試験直前まで未使用で残します。約30分、途中停止なし、辞書なし、原稿なしで解き、集中力と2回放送への対応を確かめてください。
1回分を使った1週間の学習例は、次のとおりです。
- 1日目:本番形式で解き、問題を4種類に分類する
- 2日目:間違えた問題を原稿と照合し、原因を記録する
- 3日目:意味を確認して音読する
- 4日目:原稿を見ずに聞き、根拠を説明する
- 7日目:もう一度解き直し、同じ原因が残っていないか確認する
同じ音源を何度も聞くこと自体が目的ではありません。1回目は形式への対応、2回目は音の確認、3回目は意味の処理、後日の再挑戦は定着確認というように、目的を変えます。

英検4級リスニング過去問から分かる合格への考え方
ここからは、公式情報ではなく、英語学習コーチとして過去問を分析した私見です。
2026年度第1回を確認すると、英検4級では単語を単独で聞き取るだけでなく、似た情報の中から質問に合うものを選ぶ力が重視されていると考えられます。
人物が複数登場する問題では、誰が病気で、誰が付き添ったのかを分ける必要があります。複数の曜日や場所が出る問題では、今日と翌日の情報を組み合わせなければなりません。
第3部では、普段の行動と今回の行動を逆転させた選択肢が誤答候補になります。数字の問題では、音として聞こえた数字がすべて答えになるわけではなく、質問対象との対応が必要です。
つまり、「知っている単語が増えれば自動的に解ける」とは限りません。語彙に加えて、人物・時間・行動を小さな表のように頭の中で整理する力が必要です。
私は、2回放送される仕組みも、この整理力を助けるために使うべきだと考えます。1回目から完全理解を目指すと、分からない一語に意識を奪われます。
1回目で関係を大まかにつかみ、2回目で質問対象との組み合わせを確定する。この役割分担なら、聞き逃しがあっても残りの情報から判断しやすくなります。
また、英語指導の場で学習者が「聞こえなかった」と表現する悩みには、複数の原因が含まれています。単語を知らない場合もあれば、音は聞こえたのに主語や時点を整理できなかった場合もあります。
前者には語彙と音読、後者には質問語への印付けや短いメモが必要です。原因の異なる問題へ同じ練習を繰り返しても、改善につながりにくくなります。
新しい問題集を増やす前に、公式3回分で「自分は何を取り違えるのか」を確認してみてください。教材の数より、誤答を説明できる深さのほうが、次の問題へ応用しやすいと私は考えます。
まとめ
英検4級のリスニング過去問は、2026年9月4日時点で公式サイトに3回分が公開されています。問題冊子、Part1〜3の音源、解答、リスニング原稿を無料で利用できます。
試験は約30分、3部構成で各10問、合計30問です。英文は2回放送されるため、1回目で答えの候補を決め、2回目で人物、時間、場所、数字などの根拠を確認しましょう。
復習では、原稿を使って「単語」「音」「人物」「時点」「数字」「予定変更」「質問語」などに原因を分けます。音読した後、翌日と数日後に原稿なしで解き直せば、答えの暗記と実際の理解を区別できます。
3回分を診断・練習・本番確認に分けると、限られた公式過去問を使い切れます。根性で長く聞き続けるのではなく、一つの誤答を一つの具体的な課題へ変えることが、迷わず前進するための仕組みです。
よくある質問
英検4級のリスニング過去問は何回分ありますか?
2026年9月4日時点では、日本英語検定協会の公式サイトで過去1年分の3回分が公開されています。公開回は更新されるため、利用時に公式ページで確認してください。
リスニング音源は何回聞けばよいですか?
回数ではなく、原稿を見ずに内容を理解し、正解の根拠を説明できることを目安にします。音源だけで聞く、原稿と照合する、音読する、後日解き直すという順番がおすすめです。
過去問で点数が低かったら次の回へ進むべきですか?
先に間違えた原因を確認しましょう。人物、時間、数字、質問語などの誤答原因を特定し、後日同じ問題の根拠を説明できてから次の回へ進むと、過去問を実力につなげやすくなります。
執筆:英語学習コーチ 桐原佳音
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