英検4級リスニング問題は、全30問・3部構成で、すべての英文が2回放送されます。各部で求められる聞き方を分け、公式過去問で誤答の原因を特定することが対策の基本です。
試験時間は約30分です。全文を日本語に訳すのではなく、人物・時刻・場所・行動・予定の変化から、質問に必要な情報を選びましょう。
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英検4級リスニング問題の数と出題形式は?
英検4級のリスニング問題は、第1部から第3部まで各10問、合計30問です。公益財団法人 日本英語検定協会が示すレベルは「中学中級程度」で、家庭や学校などの日常的な場面を扱います。
公式情報で確認できる構成は次のとおりです。
| 部 | 出題形式 | 問題数 | 選択肢 | 放送回数 |
|---|---|---|---|---|
| 第1部 | 会話の最後に合う応答を選ぶ | 10問 | 3択・音声で読み上げ | 2回 |
| 第2部 | 会話の内容に関する質問に答える | 10問 | 4択・問題冊子に印刷 | 2回 |
| 第3部 | 短い英文の内容に関する質問に答える | 10問 | 4択・問題冊子に印刷 | 2回 |
第1部では補助イラストを見ながら会話を聞きます。第2部は2人の会話、第3部は物語文や説明文を聞いて答える形式です。
各問題の解答時間は10秒です。2026年度第1回のリスニング原稿では、第1部がNo.1~10、第2部がNo.11~20、第3部がNo.21~30と案内されています。
リスニングを含む一次試験の時間は、リーディング35分、リスニング約30分です。No.30の放送後も長い見直し時間はないため、基本的には各問題の放送中と10秒の解答時間内に判断します。
主な場面と話題として、公式サイトには次の内容が示されています。
- 家庭、学校、地域の店舗や公共施設
- 電話、アナウンス
- 家族、友達、趣味、旅行、買い物
- スポーツ、映画、音楽、食事、天気
- 道案内、自己紹介、休日の予定、近況報告
- 海外の文化
英検協会の日本語ページでは「中学中級程度」とされ、英語版の4級案内では日本の中学2年生を主な目安とする説明があります。ただし、学校の学年だけで出題語彙を厳密に区切る試験ではありません。
大切なのは、身近な英語から質問に必要な情報を見つける試験だと理解することです。難しい英文を長時間聞き続ける試験ではありませんが、似た情報を区別する正確さが求められます。
英検4級リスニング問題は大問別にどう解く?
3つの大問は、形式だけでなく正答を選ぶまでの作業が異なります。ここでは「形式・狙われる情報・解き方・注意点」の順に整理します。
第1部は最後の発話への応答を選ぶ
第1部は10問の3択です。イラストを参考に短い対話を聞き、最後の発話に対する自然な応答を、音声で読み上げられる3つの候補から選びます。
狙われるのは、疑問詞、依頼、提案、感謝、謝罪などに対応する表現です。特に、会話の最後が質問なら「何を尋ねられたか」を外さないことが重要です。
解くときは、次の順序で聞きます。
- イラストから人物・場所・行動を予測する
- 最後の発話が質問、依頼、提案のどれかを判断する
- Who、What、When、Where、Howなどの疑問詞を確認する
- 3つの応答を最後まで聞き、会話として自然なものを選ぶ
2026年度第1回のNo.1では、土曜日のサッカー観戦について話し、最後に開始時刻を尋ねる流れでした。正答を分けたのは「土曜日」という日ではなく、何時に始まるかという質問への時刻の返答です。
公式解答ではNo.1の正答は選択肢1でした。この問題から分かるのは、会話中に聞こえた単語を選ぶのではなく、最後の質問に対応する情報の種類を見抜く必要があるということです。
注意したいのは、疑問詞だけを聞いて即決しないことです。時刻を尋ねる質問に曜日が含まれる選択肢があっても、それは自然な返答になりません。

第2部は会話から質問の答えを探す
第2部は10問の4択です。2人の対話と質問を聞き、問題冊子に印刷された選択肢から答えます。
狙われやすいのは、人物、場所、時刻、数量、理由、持ち物、最終的な予定です。質問も音声で流れるため、選択肢を先に見て「何について聞かれそうか」を予測します。
たとえば選択肢がすべて人物ならWho、すべて場所ならWhere、数字ならHow manyやHow muchが問われる可能性があります。この予測は正解を決めるものではなく、聞く範囲を絞る準備です。
2026年度第1回のNo.19では、夕食の店を相談する会話が出題されました。一方の人物は昼に日本食を食べたため、夕食には別の種類の店を提案します。
質問は、2人が夕食にどこへ行くかという内容でした。正答を分けたのは、最初に出た日本食の店ではなく、会話の最後に決まったイタリア料理店です。公式解答では選択肢4が正答でした。
このように第2部では、最初の候補と最終決定を分けて聞きます。次のような表現の後は、答えが更新される可能性があります。
- but
- so
- then
- how about
- let’s
- can’t
No.20も同じ点を確認できる問題です。今日の勉強は難しく、翌日に会うことになり、場所も会話の途中で示されます。質問が尋ねている「明日会う場所」と、今日予定されていた別の場所を混同しないことがポイントでした。
第2部の注意点は、選択肢に出てくる単語が音声で聞こえたという理由だけで選ばないことです。質問が人物を尋ねているのか、場所を尋ねているのか、最後に何が決まったのかまで確認してください。
第3部は短い英文の要点を整理する
第3部は10問の4択です。物語文または説明文を聞き、その内容に関する質問に答えます。
狙われる情報は、中心人物の行動、普段と当日の違い、出来事の理由、物の担当者、料金などです。第2部より情報がまとまって流れるため、誰・いつ・何をしたの3点を軸に整理します。
2026年度第1回のNo.23では、普段は土曜日の朝にテニスをする2人が、当日は雨のため予定を変えたという内容でした。質問は普段の行動ではなく、今日何をしたかを尋ねています。
正答を分けたのは、習慣を表す情報と当日の行動の区別です。2人は雨のためショッピングモールへ行き、そこで本を買いました。公式解答では選択肢3が正答でした。
No.30は、市の美術館における子ども、中学生、大人の料金を順に伝え、大人の料金を尋ねる問題です。複数の数字が聞こえるため、金額だけを覚えるのではなく、対象者と料金を組み合わせることが必要でした。
大人の料金は10ドルで、公式解答では選択肢4が正答です。数字の問題では、最初に聞こえた金額へ反応せず、誰の料金を問われているかまで確認します。
第3部では、頭の中で次の枠を作ると整理しやすくなります。
- 主人公は誰か
- 普段は何をするか
- 今回はいつ、どこで何をしたか
- 予定や行動が変わった理由は何か
- 質問はどの時点の情報を尋ねているか
2026年度第1回の第3部を確認すると、「英文全体を均等に覚える」よりも、「質問によって必要な一組の情報を選ぶ」ことが重要だと分かります。特に、普段と当日、複数の人物、複数の料金を分ける力が正答を左右しています。
2回の放送をどう使い分ける?
筆者が推奨する方法は、1回目で答えの候補を決め、2回目で根拠を確認する聞き方です。これは英検協会が指定する唯一の解法ではなく、問題形式を踏まえた学習上の提案です。
1回目は、質問への答えに必要な情報を探します。第2部と第3部では、先に選択肢の違いを見ておくと、人物・場所・数字などのどこへ注意を向けるか決められます。
聞き終えた時点で仮の答えに印を付けます。確信が持てない場合も、候補を2つまでに絞り、何を確認すべきか明確にしてください。
2回目では、次の項目を点検します。
- 人物と行動の組み合わせは正しいか
- 時刻、曜日、金額、個数を取り違えていないか
- notやcan’tなどの否定を落としていないか
- 普段の行動と今回の行動を混同していないか
- 最初の案ではなく最終決定を選んでいるか
- 質問が尋ねた内容に直接答えているか
たとえば2つの曜日で迷ったなら、2回目は曜日と予定変更の部分に集中します。母親と友人のどちらかで迷ったなら、人物名が出るたびに行動と結び付けます。
2回目に一から全文を理解し直そうとすると、1回目と同じ場所で迷いやすくなります。「確認する項目を一つ決めてから聞く」ことが、2回放送を生かすポイントです。
聞き取れない単語があった場合
知らない単語や聞き取れない音が一つあっても、そこで考え続けないようにします。音声は止まらないため、次の人物名、数字、場所、動作へ注意を戻してください。
正答に必要なのは英文の完全な書き取りではありません。質問に対応する情報がつかめれば、選択肢を絞れる問題があります。
ただし、分からない単語を毎回放置してよいという意味ではありません。本番中は先へ進み、復習時にリスニング原稿で確認するという役割分担が必要です。
数字と似た音は音声で確認する
英検4級では時刻、曜日、料金、個数などが答えを分けることがあります。文字では区別できても、音では迷いやすい組み合わせを重点的に練習しましょう。
- thirteenとthirty
- fourteenとforty
- fifteenとfifty
- TuesdayとThursday
- canとcan’t
原稿を見て意味を確認した後、音声をもう一度聞きます。最後に原稿を閉じて聞き直し、意味と音が結び付いたか確かめてください。

英検4級リスニング問題はどう勉強する?
最初に使いたい教材は、日本英語検定協会が公開する公式過去問です。2026年9月4日の確認時点では、4級ページに過去1年分として、2026年度第1回、2025年度第3回、2025年度第2回の3回分が掲載されています。
各回について、問題冊子、リスニング原稿、Part1~Part3の音源、解答を確認できます。公開内容は更新されるため、受験前に公式サイトで最新の掲載回を確認してください。
効果を断定できない聞き流しを続けるより、次の順序で誤答を調べる方法を筆者は推奨します。
1. 本番と同じく音声を2回だけ聞いて解く
2. 第1部、第2部、第3部ごとの正答数を出す
3. 間違えた問題と、勘で正解した問題を選ぶ
4. リスニング原稿を読み、正答の根拠を確認する
5. 音声を一文ずつ聞いて発音をまねる
6. 数日後、原稿を見ずに同じ問題を解き直す
合計点だけを記録すると、次に何を練習するか決まりません。復習では誤答を4種類に分けます。
| 誤答の原因 | 見分け方 | 優先する練習 |
|---|---|---|
| 語彙・表現 | 原稿を読んでも意味が分からない | 単語と例文を覚える |
| 音の認識 | 原稿なら分かるが音では分からない | 音声確認、音読、重ね読み |
| 情報整理 | 単語は聞こえたが人物や予定を混同した | 誰・いつ・何をしたかをメモする |
| 選択肢の判断 | 内容は分かったが質問や選択肢を読み違えた | 先読みと根拠確認を練習する |
教育現場で学習者の相談を見てきた経験から、私は「リスニングが苦手」という自己評価だけでは改善策を選べないと考えています。同じ不正解でも、語彙不足と人物の取り違えでは必要な練習が違うからです。
特に第2部、第3部でつまずく学習者には、最初から長時間の音読を求めるのではなく、誤答の横に「予定変更」「人物」「数字」「質問の読み違い」など短い原因を書く方法を案内してきました。
これは特定の人数や点数を使った実験結果ではなく、長年の英語教育現場における観察を整理した指導上の見解です。再現性を高めるには、学習者自身の過去問結果を記録し、どの原因が多いかを確かめる必要があります。
音読は意味を確認してから行う
間違えた英文は、原稿で意味を確認してから音声をまねます。最初は一文ずつ止め、慣れたら原稿を見ながら音声とほぼ同時に読みます。
音読の目的は速く読むことではありません。単語の音、文の区切り、意味を結び付け、次に同じ表現を聞いたとき認識しやすくすることです。
音読だけで得点が上がると断定はできません。過去問の解答、誤答分析、聞き直しと組み合わせて、本人の再テスト結果で効果を確かめましょう。
補助教材は公式過去問の後に選ぶ
アプリや市販教材は、短時間の反復や問題量の補充に使えます。ただし、第三者教材の問題数、価格、対応範囲は変更される可能性があります。
本記事では特定教材を推奨しておらず、執筆者と掲載教材・英検協会との広告、監修、提携関係もありません。まず公式過去問で現在の形式を確認し、不足している練習だけを補助教材で補う順序が安全です。

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英検4級の合格基準とリスニングの目標点は?
英検4級の一次試験は、リーディングとリスニングの英検CSEスコアを合算して判定されます。4級の一次試験の合格基準スコアは622です。
4級では、リーディングとリスニングの各技能に500点満点が割り当てられます。問題数の違いにかかわらず、技能ごとの満点スコアが均等に設定されている点に注意してください。
CSEスコアは、単純に「正答数×一定の点数」で計算されるものではありません。英検協会によると、各回の全答案を採点した後、項目応答理論という統計的な方法で算出されます。
そのため、同じ正答数でも受験回によってスコアが異なることがあり、受験者が自己採点だけで正確なCSEスコアを計算することはできません。「リスニングで何問正解すれば必ず合格」とは断定できない仕組みです。
英検協会は参考情報として、2016年度第1回では2級以下について、各技能で6割程度を正答した受験者の多くが合格したと説明しています。ただし、これはすべての回に共通する保証点ではありません。
学習時には6割を最低保証の線として扱うのではなく、弱点を測る参考にとどめましょう。リスニングだけに偏らず、リーディングと合わせて安定させる必要があります。
なお、4級のスピーキングテストは一次試験とは別に判定されます。スピーキングテストの結果は、4級そのものの級認定には影響しません。
英検4級リスニング対策で本当に重要なこと【考察】
筆者としては、英検4級リスニング問題で問われる中心的な力は、耳のよさよりも情報の分類と選択だと考えます。
2026年度第1回の実際の問題を見ると、第1部No.1では曜日と時刻、第2部No.19では最初の候補と最終決定、第3部No.23では普段の習慣と当日の行動、No.30では対象者と料金を区別する必要がありました。
共通しているのは、英文を一字一句覚えることではありません。複数の情報が示された後、質問に合う一つの組み合わせを選ぶ作業です。
この視点に立つと、対策の優先順位も明確になります。
第1部で失点が多いなら、疑問詞と応答表現を先に固めます。第2部なら、印刷された選択肢の違いと会話の最終決定を確認します。第3部なら、普段・過去・今日・未来などの時間軸を整理する練習を優先します。
私は、学習時間を増やす前に「何を間違えたか」を具体化することが重要だと考えています。「聞き取れなかった」ではなく、「大人の料金ではなく子どもの料金を選んだ」「普段の行動を今日の行動だと思った」と記録するのです。
原因に名前が付けば、次に聞くべき箇所が決まります。これは根性で音声を繰り返す方法ではなく、誤答から練習内容を決める仕組みです。
一方で、筆者個人の指導経験だけを一般的な効果として断定することはできません。学習者ごとに誤答記録を取り、同じ問題を数日後に解き直して改善したかを確認することが必要です。
今後も公開される過去問や案内内容は更新されます。試験直前には、英検協会の「4級の過去問・試験内容」「4級の試験内容」「英検CSEスコアでの合否判定方法について」を確認してください。
まとめ
英検4級リスニング問題は全30問で、第1部、第2部、第3部が各10問です。音声はすべて2回放送され、試験時間は約30分です。
第1部では最後の発話への自然な応答、第2部では会話の質問に合う情報、第3部では短い英文の要点を選びます。2026年度第1回でも、時刻、最終決定、普段と当日の違い、対象者別の料金が正答を分けていました。
1回目で答えの候補を決め、2回目で人物・数字・否定・予定変更を確認しましょう。復習では不正解を語彙、音、情報整理、選択肢判断に分けると、次の練習を選びやすくなります。
合格はリーディングとリスニングのCSEスコア合計で判定され、4級の一次試験の基準は622です。正答数から正確なスコアを計算できないため、特定の問題数を合格保証として扱わないことも大切です。
よくある質問
英検4級のリスニング問題は何問ありますか?
全30問です。第1部、第2部、第3部があり、それぞれ10問ずつ出題されます。
英検4級のリスニング音声は何回流れますか?
すべての英文が2回放送されます。筆者は、1回目で候補を決め、2回目で迷った情報を確認する方法を推奨します。
英検4級はリスニングで何問正解すれば合格できますか?
特定の正答数で合格が保証されるわけではありません。リーディングとリスニングのCSEスコア合計が622以上で合格となり、スコアは各回の答案をもとに統計的に算出されます。
情報源と執筆者について
情報確認日:2026年9月4日
主な参照資料:公益財団法人 日本英語検定協会「4級の過去問・試験内容」「4級の試験内容」「2026年度第1回検定一次試験(4級)リスニング原稿・問題冊子・解答」「英検CSEスコアでの合否判定方法について」「英検CSEスコアとは」
執筆・内容分析:桐原佳音(英語学習コーチ)。長年の英語教育現場における学習者観察をもとに、公式資料の確認、出題形式の整理、2026年度第1回リスニング問題の解法分析を担当しました。具体的な指導年数や保有資格について、本記事で確認可能な情報を超える記載はしていません。
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